視界がかすむ、ぼやけるというのは眼の一般的な不調の症状です。日常生活で感じるちょっとした違和感で終わるものから、深刻な病気のサインまでさまざまな可能性があります。まずは以下の症状がご自身で感じていないか、出ていないかを見てみましょう。
視力の低下と目のかすみ
スマートフォンのディスプレイやパソコンのモニター画面がにじんだようにぼける
ピントがうまく合わないと感じることがある
視界がぼやけていることがある
視界がかすむ、ぼやけるというのは眼の一般的な不調の症状です。日常生活で感じるちょっとした違和感で終わるものから、深刻な病気のサインまでさまざまな可能性があります。まずは以下の症状がご自身で感じていないか、出ていないかを見てみましょう。
視力の低下と目のかすみ
スマートフォンのディスプレイやパソコンのモニター画面がにじんだようにぼける
ピントがうまく合わないと感じることがある
視界がぼやけていることがある
目がかすむ状態とは、視界が悪くなって物が鮮明に、はっきりと見えなくなる症状のことをいいます。カメラでいうとピンボケ状態です。もし、視力がよくイメージがつかない場合は度の入った眼鏡で見た世界と捉えていただけると近いかもしれません。
目はカメラのレンズのようにピントを合わせて物を認識していますが、ピントを合わせる機能が低下することで、目がかすんではっきり見えなくなることがあります。
目を酷使し、疲れがたまっているため睡眠や休息をとっても充分に回復をできていない状態のことです。眼精疲労では頭痛や肩こりなどの症状を引き起こすこともあります。
スマートフォン、パソコンのモニター、タブレットのディスプレイなどを長時間見続けることによって起こるVDT症候群では、眼精疲労の症状に加えて睡眠障害なども起こることがあります。
改善するにはこまめに休憩して意識的に目を休ませ、目の周囲を温めて血行を良くしましょう。睡眠前30分間はスマートフォンなどの画面を見ないようにしましょう。それでも改善しない場合は眼科に相談してみましょう。相談することで検査等をとおして原因を詳しく調べてもらえます。疾患があれば、適切な処置を行ってもらう機会となります。
涙の質や量が変化して目が乾燥するドライアイは、かすみ目などの症状を起こすだけでなく、角膜などにダメージを与えやすく、様々な眼疾患の発症リスクが上昇するといわれています。加湿器等を使い、室内を適度な湿度に保つこと、パソコンやスマートフォンを使用する場合には意識的にまばたきの回数を増やして、こまめに休憩して目を休ませるなどの対策も有効です。
眼科で検査や診察を受けることで目に潤いを保ちやすくなる目薬の処方も可能になります。
コンタクトは使用期限や使用方法にしたがって正しく使用しないことも、ぼやけて見える原因になります。
決められた装着時間を超えて着けっぱなしにしたり、洗浄や保管のケアを怠ってしまうと、目が乾燥したり汚れが付着したまま眼につけることになります。それが原因でぼやけて見えることもあります。
装着時間を守り、毎日正しく洗浄することが大切です。また、傷がついているレンズを着けていると、ぼやけて見えるだけではなく、角膜に傷がつくこともあるので注意が必要です。
目のピント調節は毛様体縦走筋という筋肉が行っているため、加齢によって筋力が低下します。また、加齢によって水晶体の柔軟性も失われて、距離が近い場所にピントを合わせにくくなります。一般的に老眼は40歳頃から現れ始め、近くのものが見えにくくなり、早期には視界のぼやけや目のかすみといった自覚症状が現れます。
見えにくいものを無理に見ているとピントを合わせる筋肉が無理するため、余計な負担がかかることになり、慢性的な肩こりや眼精疲労などを起こしやすくなります。
眼の周りにも無意識に力が入るため、眉間に険しいシワができてしまい、老けて厳しい印象を持たれやすくなってしまいます。40代などでは老眼鏡に抵抗があると思いますが、できるだけ早く老眼鏡を作って、眼の負担軽減を行うようにしましょう。
目の中で、レンズの役割を果たしている水晶体が白く濁る病気を白内障と言います。
水晶体は目の中にあり、凸レンズの役割をしています。カメラのレンズのような働きをしていて、この水晶体があることで、外からの光を集めてピントを調整しています。この機能がある水晶体が濁ることで、視界が白っぽくかすむ、ぼやける、まぶしいといった症状や、物を見るときのピント調節が働かないことで視力低下などが起きる病気です。
最も多い原因は加齢によるものですが、糖尿病などの他の疾患によって起きることもあります。白内障の手術は年間150万件以上行われ、日本の病気の中でも一番多いといわれている手術です。
目の神経に障害が起こり、視野がだんだん狭くなっていく病気を緑内障と言います。徐々に視界が欠けていき、進行するとぼやけて見えたり、視野が狭く感じたりするようになります。
緑内障は自覚症状が現れにくいと言われており、要因として、発症初期が片目に症状が現れることが挙げられます。片目に症状が出ても、日常的には両目でモノを見るため、良い方の眼が補完する働きを行うため、視野が欠けていることに気付きにくいため発見が遅れます。緑内障で失った視野を元に戻すことはできず、場合によっては失明に至ることもあるため、早期発見・早期治療が何より重要な病気です。
黄斑とは、物を見るのに重要な細胞が集中している網膜(カメラでいえばフィルムに当たる組織)の中心部のことです。
黄斑に障害を受けると、視界の中心がぼやけたり、歪んで見えたりします。片側の目から現れることが多く、良い方の目で見えにくさを補うため、異常に気づくのが遅れる場合があります。
病名に「加齢」という言葉もあるように、高齢になるに従って発症しやすくなります。特に黄斑や網膜色素上皮細胞などの老化現象が主な原因と考えられており、喫煙者は発症する頻度が高いことがわかっています。高血圧、偏った食生活、紫外線、遺伝などの関与も指摘されています。
ぶどう膜とは、眼球の内側にある、光の量を調節する「虹彩」、ピント機能を調節する「毛様体」、網膜に栄養を運ぶ「脈絡膜」の3つの組織の総称で、眼球を包むように広がっている組織のことです。茶目の部分から奥側に広がっています。このぶどう膜が炎症を起こす病気をぶどう膜炎と言います。
視界がまぶしい、かすむ、蚊や黒い糸状ものが飛んでいるように見える飛蚊症など、見え方に異変が起こるのが特徴で、これらの症状によりぼやけて見えてしまいます。
目に痛みや充血も起こりやすく、ぶどう膜炎を発症すると、合併症として白内障・緑内障・黄斑浮腫・黄斑変性などを引き起こすこともあるので注意が必要です。
さまざまな症状や病気を紹介してきましたが、どのような症状があったとしても、自己判断は禁物です。医師の診断を受けるまでは病名が確定するわけではないため、不調を感じたらできるだけ早く病院を受診するようにしましょう。特に、眼に関する疾患は手遅れになった場合に失明等の取り返しがつかないことも想定されます。
この項目では、特に緊急性が高く、失明の危険もあるため、救急外来に行く必要がある症例を紹介します。
緑内障でも急性緑内障発作と言われる状態になると、かすむ症状に加えて、ものが二重に見えること、激しい目の痛みが起こります。眼球が突き刺されるような痛みがあり、視力も急激に低下し、頭痛や吐き気も起こることがあります。急激な眼圧の上昇により、視神経が損傷し、早急に対応しないと失明に至る病気です。
眼の中にある網膜(カメラのフィルムみたいな細胞組織)が、壁から剥がれしまう病気で、かすむ、ぼやける、欠けるという症状が現れます。網膜は目の中に入ってきた光を電気信号に変える働きをして、脳に伝達する役割を担っています。網膜が剥がれても痛みが伴わないため、気づきにくい病気ともいわれています。発症から時間が経つと失明する可能性が高くなるため、早期に治療する必要があります。
目がぼやけたりかすんだりする原因のほとんどが、目の疲労です。まずはゆっくりと目を休めるようにするといいでしょう。基本的に起きている時間は眼はずっと開いていてなにかしらの情報をキャッチしています。そのため、一時的にでも眼を閉じて、視覚情報を遮るだけでも疲労回復に効果があるといわれてます。
マッサージも効果的です。眼球を優しく指でなぞるように回すことで目の疲れ解消につながります。時間があれば、目の疲れに効くツボを刺激しましょう。
また、水晶体を支える筋肉の緊張が緩みやすくするように、蒸しタオルなどで目を温めるのも効果的です。タオルをレンジ等であたため、目に当てるだけで血行が良くなり、緊張がとけます。
パソコン作業が多い人は、時々遠くを見るなどして、モニターから目を離すことを心がけましょう。おすすめのやり方が、アメリカ眼科学会推奨の20-20-20ルールです。20分作業したら、20フィート(約6メートル)先のものを20秒間眺めると手短なものです。
長時間作業の場合は、眼を酷使しがちなので、こまめに休憩を取ったり、室内の明るさを保ったりするなど、工夫が必要です。
目が乾燥していることも考えられるので、まばたきを繰り返したり、部屋の湿度を保ったりするなどして、目の潤いにも注意を払いましょう。特にエアコンの風を直接浴びている場合は風向きを変えてみてください。
紫外線対策も有効です。目の中にある水晶体は紫外線を浴びることにより、大きなダメージを受けてしまいます。
晴れの日だけでなく曇りの日にも紫外線は出ているので、UVカットサングラスや日傘を効果的に使い、紫外線によるダメージからできるだけ予防しましょう。
目のかすみ、ぼやける症状が続く場合は、何か疾患による場合がございますので当医院へご相談ください。
ここからは当クリニックの紹介をします。診療では白内障、緑内障、結膜炎、糖尿病の眼の合併症、麦粒腫・霰粒腫、網膜疾患などの治療をしており、手術においても白内障手術、硝子体手術、まぶた手術、硝子体内注射、レーザー治療を行っています。
医院の開院後は地域に根ざした病院として、丁寧な検査と分かりやすい説明を心がけています。眼に関する一般的な相談から手術などの専門的な相談まで、幅広く対応できます。
地域の皆様のかかりつけ医としてぜひ当院にご相談ください。